2015年3月13日金曜日

【レビュー】 ManfrottoのXPROギア雲台「MHXPRO-3WG」

マンフロット_MHXPRO-3WG






思い切って購入!


カメラの細かい向きの調整がし易いというギア雲台。その中で定番と言われていたマンフロットのギア雲台「410」の弟分とでも言うべき商品「MHXPRO-3WG」が2015年3月10日に発売されました。

弟分ということで「410」の耐荷重5kgが、「MHXPRO-3WG」では4kgに下がっていますが、今までのギア雲台で欠点と言われていた大きく向きを変えるの際の操作性の悪さについても改良された設計となっており、また素材も以前のものに代えて自重が750gと軽量なのも特徴という事です。





私は自由雲台しか持ち合わせがなくて水平出し等に結構神経をつかうことが多く、また、あまり重いカメラを持っていませんので、今回のギア雲台は正にうってつけ。ギア雲台としても3Way雲台としても使えそうなこの発売されたばかりの機種を期待半分・不安半分で思い切って購入してみました。

主に商品画像を中心にご紹介します。


MHXPRO-3WG|ギア雲台|雲台|Manfrotto
http://www.manfrotto.jp/product/MHXPRO-3WG
ニューリリース
マンフロット XPROシリーズに、最新ギア雲台が登場








開封






パッケージ


内容物はギア雲台本体、クイックリリースプレート、説明書の3つです。
保証書はパッケージの外箱に張り付けてありました。

でかい、というのが最初の印象です。







下部




三脚との接合部分で3/8インチ穴です。
日本でよく使われる1/4インチより大きいので変換アダプターが必要です。


私の場合は購入後に気づいて急いで以下を購入しました。
Manfrotto MN-088LBP Small Adapter - Converts 1/4" Female to 3/8" Male



四方から


購入動機の一つがデザインがカッコイイと言うこと。素材がアルミではなくアダプト(多分プラスチック系)になっているのですが安っぽさはあまり見られません。


操作する時はこちらから見る事になると思います
雲台だけの高さは130mm

サイドから
ロゴがオレンジぽくなっていますが実際はちゃんと赤です

逆サイド

正面から



操作



Manfrotto_MHXPRO-3WG_マイクロメトリックノブ
マイクロメトリックノブ
ノブを回転する事によって位置を微調整出来ます。
理屈ではわかっていたのですが使ってみて非常に便利です。
水平などもキッチリ出せるので非常にスッキリします。

Manfrotto_MHXPRO-3WG_QuickMovementLever
クイックムーブメントレバー
ノブを回して微調整する他に、ノブとレバーをつまんで一気に操作することも出来ます。
ギア雲台のデメリットであった素早い操作も可能になっています。


可動域について


パン、チルト、縦位置(ロール)と3つある可動部のうち、パンとロールについての可動域は使っていて不便に感じることは無かったのですがチルトの上向きが20度程までしか上がらないのがやや物足りなく感じました。具体的にはこんな感じです。

雲台を横から見た所です。
下向きの場合はメモリにある90度より多く120度程まで行くのですが
上向きはメモリの20度程まで、上の写真がいっぱいいっぱいです。

人によっては意外と足りなくなる場面は多いんじゃないでしょうか。


各部拡大、質感等


ノブの部分はゴム素材で滑りにくくなっています。その他は大体はアダプト(恐らくプラスチック系)となっています。質感は全く安っぽくありませんが、持ってみると軽量(750g)なので金属のずっしり感はありません。
剛性感については私の1kgにも満たない機材では語るべくもなく充分な強度があると言えます。



ノブとレバーの間にクリップの様なバネが見えます。
ここをつまんだ状態にすれば素早い操作が可能になります。

雲台は3/8インチ穴で
三脚のネジが日本では1/4インチなのでこのままだと噛み合いません。

等の変換アダプターをかませればネジが太くなりますので雲台を取付け出来るようになりました。

変換アダプターにはもっと簡易的な上記よりもっと安いタイプもあり大変迷ったのですが、雲台と同じメーカーである点とレビューの低いものがない点で上記を購入致しました。結果としては、ネジが長すぎた場合の心配や抜けなくなってしまう等の不安もいらずしっかり使えているので良かったと思っています。


ミニ三脚に取付けたところです。
雲台の大きさと三脚が全く吊り合っていませんが安定はしています。








クイックリリースプレート「200PL」


ギア雲台に付属しているクイックシューはManfrottoで最近よく使われている200PLです。
ネジはコインが無くても締められるタイプですがネジのレバーが非常に硬くて起こすのに爪が剥げそうになります。

200PL|プレート|アクセサリー|Manfrotto
http://www.manfrotto.jp/product/200PL







軽量クイックリリースプレート「200LT-PL」


200PLをより軽量化した互換のあるクイックシュー「200LT-PL」が2015年3月2日に発売されました。ネジのレバーが変更されている様です。非常に硬かったのが改良されているのか気になります。

200LT-PL|プレート|アクセサリー|Manfrotto
http://www.manfrotto.jp/product/200LT-PL
ニューリリース
マンフロットより、軽量版の長方形プレート 200PL ライトを発売


Manfrotto_200PL_200LT-PL_01
大きさは当然「200PL」と一緒ですが重さとデザインが異なります。
また単品でクイックプレートを購入すると「200PL」では付属する1/4'' -3/8''変換アダプター(大小リング)とビデオピンが「200LT-PL」では付属しません


Manfrotto_200PL_200LT-PL_01_back
ネジのレバーが変更されているのでレバーが起こしやすくなっているのを期待していたのですが、残念ながら硬さは以前の物と変わりは有りませんでした

200LT-PL
多少爪が引っ掛けやすいようになっていますが硬さは相変わらずなので同じく爪が剥げそうになります、残念


200LT-PL


200PL






まとめ


う~んカッコイイ!

元々自由雲台しか持っていなかった私には感涙モノの雲台でした。特に水平出しがビタッ!と決まる快感は堪らなく気持ちが良いものです。
また、ギア雲台としての細かい調整にとどまらず、操作性の改良から通常の3Way雲台の代わりとしても使えそうです。ただし、レバーが通常の3Way雲台と比べると短いのでまんま3Way雲台の操作性まで求めるのは酷かとは思います。

主観にはなりますがカッコ良いデザインと操作性にも考慮されたこの雲台は本当にオススメです。
雲台だけで2万オーバーは正直ちょっとどうかと思いますが風景撮りや物撮りが趣味の方はにはかなり満足出来るのではないでしょうか。この先軽量なミラーレスがますます増えてくると思いますが、このギア雲台はその新定番になりえそうな予感です。

あと、この雲台は軽量なギア雲台(750g)として発売されてはいますが、ステップアップの為に購入した私の様なビギナーにとっては最初とても大きく重く感じました。屋外で使用するとなれば三脚にもそれなりの剛性感が求められそうな点は注意が必要です!